フリーランス時給 ¥4,000 が会社員時代から実質 30% 減給な理由
多くの人がやる「会社員 → フリーランス」料金換算:旧年収を 2,080 で割って、それを時給にする。「フリーランスの自由」を考慮してさらに少し下げる。
その計算は 30-40% の減給を生む。数字を回した。
年収 600 万円が実際雇用主にいくらかかっていたか
給与は見える部分。雇用主が給与に加えて払っていたもの:
| 項目 | 600 万円給与のコスト |
|---|---|
| 給与 | ¥6,000,000 |
| 健康保険会社負担 (~5%) | ¥300,000 |
| 厚生年金会社負担 (~9%) | ¥540,000 |
| 雇用保険・労災 (~1%) | ¥60,000 |
| 退職金積立 (中央値 ~3%) | ¥180,000 |
| 有給 (15 日換算) | ¥345,000 |
| 病休・特別休暇 (5 日) | ¥115,000 |
| 機器・ソフトウェア・席 | ¥150,000-¥350,000 |
| 雇用主の総コスト | ¥7,690,000-¥7,890,000 |
総報酬は表示給与より 28-31% 高い。フリーランスとして、そのすべてをカバーできる料金を取らねばならない。
フリーランスが追加で負う費用
雇用主が見えないところで負担していたもの + 直接面する新コスト:
| 新コスト | 年額 |
|---|---|
| 国民健康保険 (年収 600 万階級) | +¥600,000 |
| 国民年金 + 国民年金基金 | +¥200,000 |
| 業務ソフト + ツール (会計、クラウド、デザイン) | +¥150,000-¥400,000 |
| 税理士 / 確定申告サポート | +¥100,000-¥250,000 |
| 賠償責任保険 | +¥30,000-¥80,000 |
| フリーランス新規コスト | +¥1,080,000-¥1,530,000 |
雇用主が以前払っていた分と合わせると、同じ手取り 600 万円を達成するには年商 ¥780-870 万円が必要になる。
そして請求可能時間の数学が直撃する
標準労働年は 2,080 時間。あなたのフリーランス年:
| 時間 | |
|---|---|
| 総労働時間容量 | 2,080 |
| 有給 + 祝日 (3 週相当) | -120 |
| 病休 + 緩衝 | -40 |
| 労働時間 | 1,920 |
| 非請求:提案、営業 | -190 (10%) |
| 非請求:事務、請求書発行 | -190 (10%) |
| 非請求:スキルアップ | -150 (8%) |
| 実際請求可能 | ~1,200 時間/年 |
2,080 時間請求できるわけではない。~1,200 時間。880 時間のギャップは実際の労働で、料金に組み込む必要がある。
正直な公式
必要総売上 = 手取り目標 + 税 + 福利 + 業務コスト
必要時給 = 必要総売上 ÷ 請求可能時間
手取り 600 万円目標の場合:
| 項目 | 年額 |
|---|---|
| 手取り目標 | ¥6,000,000 |
| 国民健康保険 + 国民年金 | ¥800,000 |
| 所得税 + 住民税 (実効 ~15%) | ¥900,000 |
| 個人保険 + 退職準備 | ¥400,000 |
| 業務支出 | ¥350,000 |
| 必要総売上 | ~¥8,450,000 |
1,200 請求時間で割って:¥7,000/時間。
「会社員時代の時給 ¥2,900」を当てたら、持続可能ラインから 60% 下回っている。料金が低いまま続けるほど、貯蓄や配偶者収入でクライアントを補助していることになる。
このシナリオが当てはまらない場合
- 配偶者の社会保険に被扶養として入れる。 健保 + 年金で年 ¥80 万-100 万円節約。フリーランス時給は ¥6,000/時間に下がる。
- 退職資金をまだ満額積み立てる必要がない。 若手は当面キャッシュフロー優先。完全にスキップせず、立ち上がり期 1-2 年だけ後回し。
- 専門ニッチハイエンド。 供給限定スキル (セキュリティ研究、特定法律、シニアデータ顧問) は ¥15,000-¥30,000/時間。市場が完全に異なる。
- 海外・地方移住。 国民健保の額が地域で変わる (低生活費県では年 ¥30 万円台も)。枠組み調整で可。
実際にやること
- 正直な手取り目標を計算。「欲しい」ではなく「必要」。
- 4 ステップ公式を当てる:手取り + 税 + 福利 + 業務コスト = 必要総売上。
- 請求時間を保守的に推計 (フルタイムで 1,100-1,300/年)。
- 必要総売上 ÷ 請求時間 = 下限料金。これ未満は赤字。
- 下限の上 20-30% を交渉余地と成長分として上乗せ。
日本特有の状況
- 個人事業主開業届: 開業届を出すと青色申告 (最大 65 万円控除) が使える。所得税が大きく下がる。法人化は売上 ~1,000 万円超 + 経費比率次第。
- インボイス制度: 2023 年 10 月から免税事業者は適格請求書を発行できず、法人クライアントから「課税転換しないと取引できない」プレッシャー。年商 1,000 万円未満でも課税転換すべきかは個別判断。
- 国民健保 vs 文芸美術国保: クリエイター系は文芸美術国民健康保険組合に加入できれば、所得連動でなく定額月 ¥21,000 程度で抑えられる。書籍・映像・音楽・デザイン関係は要検討。
- 小規模企業共済: 個人事業主の退職金代わり。月最大 ¥70,000 まで掛け金、全額所得控除。フリーランスなら入っておく。
フリーランス時給計算機を開く → あなたの具体的な手取り目標で計算しよう。出力は「フリーランスが減給にならない」下限料金。
自分で試してみる?
インタラクティブシミュレーターを開いて、自分の数字で計算してみよう。