4人家族・年収8.5万ドル・住宅ローン30万ドル:DIMEで算出すると114万ドルの保障額(定期保険なら月50ドル)
なぜ「年収の10倍」は間違った答えになるのか
「年収の10倍」ルールは生命保険で最もよく引用されるショートカットだ。だが実際のほとんどの世帯にとって、これは30〜60%のどちらかの方向に誤っている。保険が何を補填しているのか、その構造を無視しているからだ。
年収8.5万ドルの人の場合、このルールは85万ドルと答える。同じ世帯をDIMEフレームワーク(負債+収入+住宅ローン+教育費)にかけて再計算すると、実際の数字は34%高くなった。
| 方法 | 提案される保障額 | DIMEとの誤差 |
|---|---|---|
| 年収×10 | $850,000 | −25%(保障不足) |
| 年収×12 | $1,020,000 | −10% |
| オンラインの「高め」見積もり | $2,000,000 | +75%(過剰販売) |
| DIME | $1,140,000 | 基準値 |
10倍ルールが過小評価になるのは、住宅ローンや将来の教育費が見えていないからだ。「高め」の見積もりツールが過大評価になるのは、その計算がより多くの保障を売るために調整されているからだ。DIMEは実際に保険で備えるべき負担そのものから数字を積み上げる。
DIMEの内訳
同じ世帯:35歳、年収8.5万ドル、配偶者あり、8歳未満の子ども2人、住宅ローン残高30万ドル、貯蓄・401(k)合計15万ドル、必要なら配偶者は年間約3.3万ドルを稼げる。
| DIMEの構成要素 | 計算方法 | 金額 |
|---|---|---|
| Debts 負債(住宅ローン除く) | 自動車ローン+クレジットカード | $15,000 |
| Income replacement 収入補填 | 15年×$85K | $1,275,000 |
| Mortgage 住宅ローン | 残高 | $300,000 |
| Education 教育費 | $100K×子ども2人 | $200,000 |
| 必要総額 | 合計 | $1,790,000 |
| − 既存の貯蓄 | 流動資産+退職口座 | −$150,000 |
| − 配偶者の稼得能力 | $33K×15年 | −$500,000 |
| 保障ギャップ | $1,140,000 |
切り上げて120万ドルの20年定額定期保険にする。健康な35歳の非喫煙者なら、保険会社や引受区分によって月40〜60ドル程度だ。
「生命保険はいくら必要か」という問いへの答えは、結局のところ、たった一つの数字、一つの保険、月々一枚の請求書に集約される。
終身保険は罠だが、本当に例外的なケースもある
同じ35歳が120万ドルの終身保険に入ると、月400〜800ドル——定期保険のおよそ10倍になる。この保険料を正当化するのが「投資」部分だ。計算してみると:
| 戦略 | 月額コスト | 20年間の総コスト | 20年目に手元にあるもの |
|---|---|---|---|
| 終身保険$1.2M | $600 | $144,000 | 解約返戻金 約$110K(実質利回り約3%) |
| 定期保険$1.2M + 差額を投資 | $50 + 投資$550 | 合計$144,000 | 実質年率7%で運用した$284K + ちょうど満了した120万ドルの定期保険保障 |
DIMEで保障額を計算する世帯の95%以上にとって、「定期保険+差額投資」は同じ期間で終身保険の2〜3倍のパフォーマンスを出す。終身保険が成り立つのは、限られた状況だけだ。
- 相続税の課税対象となる資産(2026年時点で個人1,360万ドル以上)で、保険金を納税資金に充てる場合
- 特定の事業承継(バイセル契約)の資金調達
- 生涯にわたる介護が必要な特別支援家族のための信託資金
これらに該当しないなら、定期保険が正しい答えだ。
生命保険が不要なケース
- 独身で扶養家族がなく、負債も少ない。 必要な保障額はおおよそ葬儀費用+未払いのローン=2万〜5万ドル。会社の団体保険で追加費用なしにカバーされることも多い。
- すでに経済的自立を達成している。 流動資産がDIMEの全カテゴリーをカバーできるなら、保障ギャップはゼロだ。
- 子育てを終え、子どもが成人している。 住宅ローンが減り、扶養家族が自立するにつれて、必要な保障額は下がっていく。
DIMEが過小評価になるケース
- 生涯にわたる介護が必要な特別支援の扶養家族がいる場合。 別のフレームワーク(生涯介護費用のアクチュアリー推計)を使う必要がある。
- 専業主婦・主夫世帯で、配偶者が労働市場に容易に戻れない場合。 収入補填の年数は、子どもの自立までではなく、退職年齢まで延ばす必要があるかもしれない。
- 死亡時に流動性が必要な事業持分がかなりある場合(相続税の支払い、バイセル契約の資金調達)。専門的なプランニングが必要な領域だ。
保険必要額計算機を開く →で、自分の数字を使ってDIMEを計算してみよう。算出された保障額で20年定額定期保険の見積もりを取れば、ほぼ確実に思っていたより安いはずだ。