複利の本当の仕組み(アインシュタインの引用はもうやめよう)
「複利は世界第8の不思議」というアインシュタインの引用、複利の記事ならまず出てきます。本人はおそらく一度も言っていません。複利の数学は、有名人の権威付けがなくても十分に面白い。
何なのかを正確に
複利とは、リターンがリターンを生むこと。1年目、1,000万円が5%で50万円のリターンを生む。2年目、5%は1,050万円にかかります、1,000万円ではなく。元本がふくらみ続けるので、毎年のリターンも大きくなり続けます。
それだけ。概念は1段落で終わる。
複利が記事になる理由は、時間が経ったときカーブに何が起きるか。1,000万円を5%で追加投資なしで計算機にかけました:
| 年 | 口座価値 | その年の増加 |
|---|---|---|
| 1 | 1,050万 | +50万 |
| 5 | 1,276万 | +60.8万 |
| 10 | 1,629万 | +77.6万 |
| 20 | 2,653万 | +126.3万 |
| 30 | 4,322万 | +205.8万 |
1年目の増加:50万円。30年目の増加:205.8万円。30年目の単年の増加が、開始から最初の8か月の口座残高全体を上回る。
このカーブこそ、複利が重要な全理由。そして、ほとんどの人が複利を諦める理由でもある。
なぜ誰も腹落ちしないか
もう一度表を見てください。10年放置して、1,629万円。約1.6倍。10年の忍耐に対しては物足りなく感じる。だから多くの人がやめる、引き出す、もっと刺激的なものに切り替える、あるいは最初から始めない。
面白いことが起き始めるのは15年目以降。でもその時には最初の決意はとっくに記憶から消えている。
計算機では、屈曲点——複利による年間成長が元本を上回る時点——は5%で約26年目。20年目以前に引き出した人は、戦略の核心を完全に逃したことになる。
時間 vs 金額:すべての議論に勝つ比較
これは複利のあらゆる議論で機能する例:
- Aさん:25歳から35歳まで月2万円投資。10年後に止める。以後一切追加なし。
- Bさん:35歳から65歳まで月2万円投資。30年間止めない。
A総投入額:240万円。B総投入額:720万円——3倍。
5%リターンで、65歳時点:Aの方が多い。 およそ1,170万円 vs 約950万円。
10年早く始めた効果が、20年多く投資した効果を上回る。これは直感ではなく、Aが見ていない間に複利が裏で働いた結果。
この例は行動を変えるべきだが、めったに変えない。知ることと、やることは違う。
誰も入れないインフレの脚注
上記の例はすべて名目値。日本の長期インフレ目安2%(日銀目標)で、30年後の4,322万円の購買力は今日の2,386万円相当。「4.3倍成長」は実は「2.4倍実質成長」。
これがほとんどの複利ツールが静かに無視する部分——派手な名目数字を見せて、実際に使える数字を見せない。当ツールは同じ計算を2回走らせて両方を表示します:口座が示す数字と、実際に買えるものの数字。
5%でない場合どうなる
利率が違うと話は完全に組み替わる:
- 2%(保守的な債券):1,000万 → 30年後 1,811万。1.8倍。
- 5%(日本TOPIX長期):1,000万 → 4,322万。4.3倍。
- 8%(米S&P500ドル建て):1,000万 → 1億63万円。10倍。
この差は小さくない。「5%と仮定する」と「8%と仮定する」の差は、退職計画では4,000万円結末 vs 1億円結末の違い。間違った数字で計画すると、2倍以上少なく/多く備えることになる。
ツールのデフォルトは5%。これは日本の分散株投資の長期実質リターンの妥当な値。100%債券なら2%。米国株中心なら8%、ただしその場合より大きな尾部リスクも受け入れる。
本当に効く2つのこと
ほとんどの「複利ヒント」記事は10項目挙げる。実際に効くのは2つ:
- 引き出さない。引き出した1円ごとに、その1円の複利時計はリセットされる。数学は走らせ続けたときだけ有効。
- 小さくても今すぐ始める。25歳の月5,000円は、35歳の月2万円を上回る。年数は金額より重要。
それ以外——手数料最適化、リバランス頻度、ドルコスト平均法——は、上記2つに比べれば誤差。
複利計算機を開く → であなたの実数を見てください。インフレ切替を使ってください。実質値こそ、計画の基準にすべき数字です。